悪質ホスト問題で批判を浴びると思いきや…
佳境に入ってきた、高校教師とホストの禁断の恋……。
というのは、現在放送中のドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)だ。生真面目な高校教師「チワワ先生」こと「小川愛美」を(37)、愛を知らずに育った人気ホスト「カヲル」を『』のラウール(22)が好演。悪質ホストが問題となっているご時世ゆえに、ドラマの行方が不安視されていたが、意外に評判が悪くないのだ。
「ホスト問題の影響もあってか、初回は木曜劇場枠の史上最低視聴率を記録してしまいました。しかしネット上のクチコミ自体はなかなか高評価なんです。『脚本がいい』『役者が何気にみんな上手い』といった声が多く、見続けている人はかなり満足しているようです。
そもそも『愛の、がっこう。』は、視聴率が低いといっても、Netflixで同時配信されているのでこちらで見ている人も多いと思われます。またTVerでの登録者数も5位と健闘していて、実際は、事前の心配を覆して十分成功している、と言えるレベルだと思います」(テレビ誌編集者)
中でも最も前評判を覆したのが、ホスト役を務めているラウールだ。
「演技経験が少ないこともあって『ラウールって演技できるの?』などと不安視されていましたが、これが想像以上にレベルが高い。ラウールが演じるカヲルは、イケメンでトークスキルが高く、次期ナンバーワンを目指す人気ホスト。一方で、親に愛されず育った孤独を抱えているという、二面性のある難しい役どころですが、蓋を開けてみると『色気があってハマり役』『二人の恋にキュンキュンする!』などと高評価を得ています」(芸能ライター)
「シンプルに頭脳レベルが高い子」
そのカヲルは、発達性ディスレクシアといって読み書きに困難がある障害を持っている。そのため義務教育すらまともに受けてこなかった、というのが最大の特徴。木村演じる国語の教師が、生徒のトラブルをきっかけに彼と知り合い読み書きを教え始めたところ……、というのが“愛の学校”の始まりだ。
ところが興味深いのは、実際にはこのラウールが、ハマり役と言われているカヲルとは真逆のキャラクターだということだ。あるインタビューライターは次のように語っている。
「義務教育どころか、多忙なアイドル活動を行いながら、大学の通信教育課程に籍を置く高タレントです。取材の合間にも、提出課題に取り組んでいるときがあるほど勉強熱心。インタビューでのコメントも、10代の頃からとても論理的に話すので、シンプルに頭脳レベルが高い子だなと感じていました。メンバーも『最年少なのに誰よりも考えが深い。見習わなくてはと思う』と評するなど、一目置かれている存在のようです」
さらに、“読み書きが苦手”という点においても全く違うらしい。別のインタビューライターは、こんな面白い真逆エピソードを教えてくれた。
「演じているカヲルは、発達障害のため自分の名前もきちんと書けないことがコンプレックスとなっています。では実際のラウールさんはどうかというと、コンプレックスどころか、むしろ普通よりもかなり字が綺麗な人だと思います。
あるとき、撮影の合間に自身の生き方のポリシーのようなことを考えてもらい、それを紙に書いておいてもらったんです。後でその内容について詳しく聞く予定で、あくまでメモとして書いてもらったのですが、これが驚くほど達筆で! あまりに綺麗だったので、急遽『このまま誌面に載せさせてもらってもいいですか?』とお願いしたほどでした。ドラマではそんな素を全く感じさせていないのが、何よりすごいなと驚いています」
ビジュアルだけではない、ラウールの”力”
ドラマでのラウールについて、彼を中学生の頃から取材しているという芸能リポーターの島田薫氏も「これまで決して出演本数が多かったわけではありませんが、ここで一気に花開いたようなハマり具合」と絶賛する。
「舞台・映像など、1作品ごとに成長を見せていたのですが、演技の世界で何かに出合う度、彼の素直さ、純粋さが、スポンジのように多くのことを吸収していたのだと思います。第5話の『先生のことが、大っ嫌い』というセリフは『大好き』にしか聞こえませんでした。切ない表情に目を離せなくなります。彼の代表作になりますね」
また、「初めて取材に訪れた頃からどんどん身長が伸びてカッコ良くなった」(島田氏)というラウールが、『』のグループ最年少メンバーでもありながら、一目置かれる存在である理由についてはこうみる。
「長い手足と抜群のスタイルで、立っているだけで絵になる人。しかし、それだけではなく、自分の“武器”を見つけて努力し、形にする力を持っていると思います。
以前、パリコレのモデルとして登場したことが話題になりましたが、その頃1人でパリに移り、自転車で移動しながらオーディションを受けまくって、パリでのモデル事務所の契約も決めてきました。自分の魅力に気付ける“力”、その魅力を生かすために行動し、努力する“力”が光っているのでしょう」
ドラマでは、禁断の恋であると知りながら、「チワワ先生」と「カヲル」はお互いに惹かれ合う気持ちを抑えきれなくなっている。これからどんどん加速していくであろうストーリーから目が離せない。