「崩落から退避間に合わず」か 大阪・道頓堀ビル火災で消防隊員2人死亡 ほかの隊員4人と女性計5人ケガ

18日午前、大阪・ミナミの中心部でビルが焼ける火事があり、消火活動にあたっていた消防隊員2人が死亡したほか、5人がケガをしました。

■「ビル1階から煙が出ている」 飲食店が複数入るビルで火災

午前9時50分ごろ、大阪市中央区宗右衛門町で「ビルの1階から煙が出ている」と、消防に通報がありました。

消防によると、火事が起きたのは飲食店などが複数入るビル1棟で、通報からおよそ3時間後の午後1時前にほぼ消し止められました。

■「煙が充満」「今まで見たことないような火力」と目撃者

【現場ビルの隣で働く男性】「焦げ臭いにおい、鉛が溶けたにおいと、煙が充満していたので、おかしいなと。警察の人が来て『火事や、爆発するぞ』と」

【現場近くで働く女性】「ドーンと何度か、爆発音が聞こえた。すごい、今まで見たことがないような火力」

■消防士2人が建物に取り残される…

この火事で、消火活動にあたっていた消防隊員の森貴志さん(55)と長友光成さん(22)が建物に取り残され、病院に運ばれましたが、午後1時前にいずれも死亡が確認されました。

また、別の消防隊員3人と20代の女性1人がケガをしました。

警察と消防は今後、火が出た原因を詳しく調べることにしています。

■現場から中継 崩落も起きたか…

18日午後5時過ぎの時点で、現場がどういう状況になっているのか、朝から取材を続けている記者が伝えました。

【関西テレビ 奥村記者リポート】「ビルは大阪市中央区惣右衛門町にあり、付近には観光客など多くの人がいます。また、江崎グリコの看板がある戎橋も近く、大阪を象徴する観光スポットのすぐ傍で起きた火災です。

火災からおよそ7時間経った18日午後5時過ぎ、放水などは終わっていて、煙や焦げ臭いにおいも収まっています」

死亡した消防隊員の森貴志さんと長友光成さんは、浪花消防署に勤務していて、消火活動中に建物に取り残され、6階で見つかったということです。

横山市長が消防から受けた報告では、火災現場では崩落も起きていたということで。崩落の際に2人の退避が間に合わなかった可能性もあるということです。

■消火しづらい場所で長時間かかったか

Q亡くなった消防隊員の方2人の現場で様子は分かっているのでしょうか?

【奥村記者】「私が現場についたのは18日午前10時半頃で、いつ消防隊員の方が発見されたのかは分からなかったのですが、ビルの川に面した側には階段やスロープがあり、消防車がかなり入りにくい状況となっていて、消火活動が難しそうでした」

警察と消防では今後、出火の原因を詳しく調べることにしています。

(関西テレビ「newsランナー」2025年8月18日放送)

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