北海道斜里町の羅臼岳で8月14日、登山中の20代の男性がクマに襲われ、行方が分からなくなっている事故で、15日朝から男性の捜索が始まりました。
警察によりますと、現場周辺で、男性のものとみられる財布が見つかったということです。
この事故は14日午前、羅臼岳の標高550メートル付近の登山道を歩いていた20代の男性2人のうちの1人がクマに襲われたものです。
男性は太ももあたりから大量に出血し、ヤブの中に引きずられていったということです。
一夜明け、警察は15日午前5時すぎから、男性を捜索するため、警察犬2頭とともに、ハンター5人を含む18人態勢で掛け声など音を鳴らしながら入山しました。
捜索隊は既に現場に到達し、警察によりますと、登山道から南西方向数十メートルの地点で、男性の被害者とみられる名前の入ったカードが入った財布を発見したほか、近くでスプレー缶も見つかったということです。
またドローンやヘリで上空からも捜索しています。
頂上付近には複数の登山客が取り残されていて、救助方法を検討しています。
男性を襲ったクマはまだ現場主変に潜んでいる可能性があり、警察は現場周辺には近づかないよう注意を呼び掛けています。
また事故を受け、以下の園地・登山道が終日閉鎖となっています。
・知床五湖園地
・カムイワッカ園地(湯の滝)
・知床連山登山道(全登山口を含む)