チャンネル『』のわさびちゃん(37)は、車中泊の際のポータブルの使い方を紹介した動画が大バズリし、その後夫で元お笑い芸人のピーチキス・けんとともに“日本全国で用を足しまくっている夫婦”
としてネットで注目されることに。
【写真】バッグに入れて持ち歩けるポータブル
ユニークなのは、女性の“立ちション”など、いろいろな状況設定での事情を紹介していること。動画が名物企画になるまでのストーリーと、知られざる想いを聞いた。【全3回の第3回。第1回から読む】
「ポータブル」購入の“落とし穴”
──今や日本全国で、かついろいろなスタイルで動画を撮影していますね。
わさびちゃん:ポータブルって、本当にいろんな種類があるんですよ。全部制覇したいし、せっかくドローンで撮っているので、いろんな景色もお届けしたいなと。
──実際に使ってみて、わかることもありますか。
わさびちゃん:全然使えないじゃん、とかいうのも結構ありますよ。おしっこが横から漏れるとか、「これ、売る前に本当に自分たちで使ってみたのかな?」と思うようなものもあって。
──たしかにポータブルは“いざという時用”だから、買ったら安心するという側面はありそうです。自分で使い勝手まで検証しないのは、落とし穴かもしれません。
わさびちゃん:そうそう。だから、これはこういう時に向いてるよ、こういう使い方がいいよ、といったポイントを伝えるべきだという使命感を勝手に感じていて。
──立ち大便とか、立ち小便とか、確かに非常時だと座ってやれるとは限らないよな……と、考えさせられることも多いです。ところで、本当におしっこしてるんですか。
わさびちゃん:ほんとにしてます。ちなみに大も本当にしてます。私、都合よく出すの得意なんですよ。
けん:意味がわからないんですけど、撮影で待ちになったことないんですよ。1日2、3本撮影することもあるんですけど、全部ちゃんと出るからすげえなって。
──すごい才能ですね。
わさびちゃん:こんなんできるやつ、他にいないと思うんですよ。だからこそ私がやるべきだと思って(笑)。続けていて良かったのは、だんだん女性が評価してくれるようになったことですね。
さらに女性の家族がいる男性からも「勉強になる」っていう真面目な声をいただくことも増えてきて、「ためになって、しかも笑える」というコメントを見ると、マジでやってよかったなって思いますし、もっとあそこでもやろう、ここでもやろう、これも試そうみたいに、どんどん気持ちが乗っていきますね。
いきなりになったことも…
──今まででいちばん印象に残っている撮影は、どういうものでしたか。
わさびちゃん:おしっこをしてたら、になっちゃった動画は反響がありました。しかも夫がドン引きしたり、いじったりもせず、対処の仕方がすごい良かったって。
──“いきなり”はリアルですね。
わさびちゃん:リアルですよね。何歳になっても、いつ始まるかが、具体的にわからなかったりするじゃないですか。だから、そういうことも起こり得るというのは、むしろきちんと伝えてもいいかなと。
防災士の資格取得に込めた想い
──ポータブルは、キャンプをする方だけでなく災害用に常備したいものですが、防災意識は最初からあったのでしょうか。
わさびちゃん:私も東日本大震災を仕事中の幕張で経験しているし、彼も小さい時に大阪で阪神・淡路大震災を経験していることもあって、「災害時の」というテーマは常に意識のどこかにありましたね。
──去年、防災士の資格も取ったんですよね。
わさびちゃん:大勢の人たちに“の大事さ”を届けたいと思って、バラエティ要素を入れながら情報を発信しているんですけど、どうしても一瞬キワモノっぽく思われるみたいで、「でおしっこ動画撮ってる人がいます」って暴露系さんにタレこまれたこともあって。
それは悔しくて、説得力が欲しいと考えたのが、資格取得への背景です。純粋に、地震や台風など災害が多い日本において、避難事情や事情をきちんと勉強したいという気持ちもありました。
──勉強してから、意識が変わった部分もありましたか。
わさびちゃん:たとえば避難所に行けば助けてもらえるだろうと思うのは危ない、ということですね。みんながみんな避難所に入れるわけでもないし、に行きたい時に行けるわけではない。女性が仮設を利用するのは襲われるリスクがあって危ない、という話もあります。
勉強すればするほど、自分たちでだけでも、水だけでも、安心できるものを準備して、使い方を知っておいた方がいいよって、もっともっと言いたくなっています。
けん:女性の事情は、男も教えてもらわないとわからない。配慮ができないのは、知らんからやろなと思うんです。だから、知ってもらうことで、男性の意識も変わっていったらいいなという気持ちもありますね。
わさびちゃん:夫婦でやるからこそ意味があると思っていて。違う性別で話し合うから、「そうなんだ!」と気づくことがあるのは、結構大事なポイントかなと思いながらやってます。
(了。第1回から読む)